
北九州で活躍されているゲストの方々をお招きし、最新のビジネス動向や北九州の現状、これからについて等、様々な話題を語っていただく会長対談連載シリーズです。
「中経協が目指すもの」
20周年記念対談第3弾では、福岡県中経協の小早川会長、山口県中経協の唐下会長、そして北九州中経協の住田会長の三者対談として、「中経協が目指すもの」をテーマとし、中経協の成り立ち、目的や活動、地域に対する存在意義、そして会員へのメッセージなどを語っていただきました。
中小企業が生き生きと活動できるのは、
地域環境が素晴らしいことの証明です。
中小企業の存立基盤は、
競争原理に基づく市場経済において存在するのです。
小早川会長:
福岡中経協は、昭和49年6月に設立しました。当時、中小企業は政策的にも谷間に置かれており、ある意味で非常にクローズアップされていた頃でした。中小企業といえども一国一城の主です。自由主義経済のなかで雄々しく戦いを挑んで経営しているということを一番のキーワードとしてきました。
唐下会長:
山口県中経協は、今年19年目を迎え、現在380社の会員です。小早川会長がおっしゃったように、我々も自己研鑽を重ねながらお互いに切磋琢磨していくことを目的としています。現在、下関、県南、県央、周南と昨年県北支部ができ、5つの支部で構成されています。
小早川会長:
支部体制で運営なさっているのでしたね。福岡の場合、設立当初は支部体制で運営していましたが、筑豊・筑後・福岡・北九州と、地域の課題が違うのです。
筑後は農業主体、北九州は工業主体、筑豊は炭鉱閉山後の模索、福岡は商業都市と。
地域の自立が叫ばれた頃、本部としては整合性にエネルギーを費やすよりも、それぞれの地域で独立したほうが地域の課題に直接取り組めるということで、県と相談して福岡は県全体の本部機能と福岡における地域機能の二つを併せ持つという体制にしました。
その効果があって地域中経協は非常に運営がやりやすくなりました。支部形態での運営は、指導力が要るでしょうね。
企業は経営が大事ですが、
中経協の活動を通じて得たことを
自分や従業員に還元し満足できるような団体として、
取り組んでいきたいと思っています。
唐下会長:
はい、各支部長に。現在は年替りで行事の担当を各支部が行っています。従来は講師をお招きする例会が多かったのですが、近年は地域のお役に立てるようなイベントなどにも力を入れています。
住田会長:
私は設立当初会員のではなかったのですが、北九州中経協は昭和63年に他の異業種団体から分離独立したものが母体になっていると聞いております。
小早川会長:
北九州は福岡県中経協の支部として昭和56年に43社で出発したのです。その後、北九州中経協として昭和63年に法人化とするため設立総会を開きました。初代会長は岩井さん、2代目が大迫さんです。
住田会長:
福岡県中経協が北九州中経協に期待することとは何でしょうか。
小早川会長:
地域をリードすることが大事だと思います。その一点に絞ることによってなにをどう事業化し地域をリードすればよいかが見えてきます。次に時代が求めるものを中経協が実行する。高齢化社会に対応した高齢者能力活用センターがその例です。また場づくりをリードすることで中経協の存在を高めることになり、会員へ時代背景を示唆することになります。来る時代を示唆することが会員や地域に対して非常に重要なのです。時代を予知する事業をすることによって、情報が集まってくる。情報が集まってくれば情報を発信できる相乗効果を起こしていきます。それが結果的に地域をリードすることになる。既存の団体やリーダー的企業と対抗するのではなく、中経協だからできるものを率先して実行していくことが全ての出発点になってくるのです。
会員や地域が求める
最大公約数的なものを具現化できることが、
北九州が良いまちになることになるのではないかと思っています。
住田会長:
地域に何が今必要なのか、時代の変化を察知することですね。つまり中経協の存在とは何かということですね。中経協の内部発信だけではなく、外へ向けていかにメッセージを発信していくかということが、経営者団体として重要ということでしょうか。
小早川会長:
そうです。繋ぐ、結ぶ、束ねる、そして括る。これが新たな命を生み出す一つの作用なのです。それを、中経協が実行することに意味があります。素晴らしいと思うものを束ねて場をつくり、そこに会員が気付きを得て、自社に必要なことについて考えていく。これが事業の本質だと思いますね。
唐下会長:
山口県中経協では、会員の中から例会の講師として積極的にご登場いただいています。きらりと光るものをお持ちの会員にお話をいただいていますが、会員の皆さんからも好評です。また、年に一度元気フォーラムを開催しています。最近では、後継者の会員も少しずつ増えてきており、いかに会社を引き継ぐかというテーマも重要だと捉えています。
小早川会長:
企業は大小ではなく、大事なのはオーナーシップ、自己責任だと思います。
例えば生物の世界では、小さな命は環境が良いところでしか育たないし、元気に活動しない。小さな野花も酸性雨の降るところでは育たない。つまり小さな命が生き生きとして活動できる環境は、素晴らしい自然や社会なのだと。それを中小企業に置き換えて考えると、中小企業が生き生きと活動できるのは、それだけ地域環境が素晴らしいことの表れです。ですから、企業は大小で考えるのではない。ただ大事なことは、中小企業は自由主義、経済競争のなかで生まれており、その存立基盤は、競争原理に基づく市場経済において存在する。これは中経協として運営の中心軸に据えておく必要があります。加えて時代の「旬」を事業化することが我々団体に与えられた役割のひとつだと思います。それを会員の皆さんが、自社にとって何を示唆しているのかを考え、経営革新に取り組んでいただきたいというのが我々の願いですね。
唐下会長:
我々中小企業は自分の仕事で精一杯ということもありますが、このままではいけないという危機感もあります。そういう危機感を持つことが、勉強をしたりチャンスを共有したり、相談しあうことに繋がっています。その場を会員同士で共有しましょうというのが私の考えです。それは会員が増えることによって相乗効果もあると思っています。企業は経営が大事ですが、それだけではなく、地域や会員相互の交流などによって、中経協の活動を通じて得たことを自分だけではなく従業員にも還元し満足できるような団体として、これからも取り組んでいきたいと思っております。それぞれの企業が、いかにして現状を打破し、次のステップに近づくか。それをお互いに勉強していく団体ということです。
住田会長:
会員がお互いに刺激を与え合うことによって、それぞれの個の確立を持つことができる。北九州地域が求めるもの、時代が求めるものや情報をキャッチし、中経協から発信していくことをこれからも活動の基本としていきたいと思います。会員や地域が求める最大公約数的なものを具現化できることが、北九州が良いまちになることになるのではないかと思っています。本日は、大変ありがとうございました。
前の記事を見る>>